日本のいちばん長い日、を観てきました

観てきました。
感じることが多い一本です。
事実を基にした作品。
半藤さんの丁寧な取材と原作を基にした映画です。
太平洋戦争に関しては、事実が非現実的になり風化してきています。
日本は負けたんですね。
そして、スクラップアンドビルドされています。
あの戦争の意味は何であったのか?
映画の内容とは異なりますが、スクラップアンドビルドが前提であったのか?
現在の丸の内や都心の大ビル群の中に佇むと、そんなことも感じた私です。
お国のため、国体護持のために…
そんな言葉が、映画の中で飛び交っていましたが、いまの日本の世の中を観ていると予定通りなのかも?
と、ふと思った私です。
もちろん戦争を肯定をするつもりはありません。
したいとも思わない平和主義の私です。
いまの平和はなぜ保たれているのか?
先人達の努力の結果であることは間違いがありません。
感謝しかありません。
さて、これから日本はどこに向かうのか?
そう思うこの頃です。
百年先、千年先の日本を楽しみにしたいなと思う私です。
映画の中の事実やストーリとは離れて、そんなことを考えさせられた作品でした。
この作品自体は終戦の数ヶ月前から終戦の日に向かっての、昭和天皇と鈴木貫太郎首相、陸軍大臣の阿南大臣、陸軍将校達の邂逅を描いています。
鈴木首相のとぼけながらも終わらせる覚悟と、自身の立場を踏まえながらも苦悩をし続ける阿南大臣のエピソードがメインで話が進みます。
鈴木首相と阿南大臣が昭和天皇と一緒に絡んだことがある経緯から編成された内閣として描かれています。
癖のある鈴木首相を山﨑努さんが演技者として、うまく演じています。
苦悩している阿南大臣を役所広司さんが名演しています。
お二方とも実在の方たちとは風貌が異なりますが、表情と話し方と振舞いで、絶妙に演じ切っています。
この二人の演技が映画に品格とリアル感を演出してくれました。
鈴木貫太郎さんは母校のOBであり、その生き様は、後輩としても興味がある存在でした。生き様を感じ、思うこともありましたね。
終戦や敗戦にまつわるエピソードは多く伝わりますが、開戦にまつわるエピソードは、やはり敗戦国ですから、事実と思われるエピソードは伝わらないし、残されていないのかもしれませんね。
そんなことも、この作品を通じて感じました。
映画って、いろんなことを考えさせてくれますね。
そう言えば、私の人生の節目には映画があったようにも思えます。
日本の映画に感謝です。
夏休みに、ぜひ、映画館で観たい作品です!