少し前のことになるが、「君の名は。」を観てきた。
ここ最近は、諸事情があり映画館に足を運ぶことが少なくなっていたのだが、時間を作り映画館に足を運んだ。
映画は映画館で観ることを前提に作られており、一緒に観る方々と時間と体験と感情を共有することで、その観た印象は変わってくる。
優れた監督さんは、そこまで計算して映画を撮られている。
基本的にはテレビドラマとは作り方や作り込みも違うのが映画という作品。
「君の名は。」はアニメーションでありながら、その辺りを緻密に計算して作り上げられた作品。
今回の紅白に主題歌を歌うRADWIMPSさんが出演をされ、益々、これから映画館で、この作品を観ようと思う方が増えるはず。
この作品も映画館で観ることで、伝わることや感じることが広がる作品に仕上がっている。
評価されるべき点は、RADWIMPSさんの主題歌がありきで、作品を仕上げていったところも、この作品と主題歌の「前前前世」がヒットし評価されている要因であろう。
監督さんが、歌に合わせて、アニメーションで表現したい世界観を作り上げている。
しかも、その絵はファンタジーとも、実写とも言えるぐらい、精巧なタッチで描かれ、仕上がっている。
ありえないファンタジーなのだが、それを忘れられるような演出の映画になっている。
もちろん監督さんの実力もさることながら、RADWIMPSさんの楽曲が優れているから、そう思えるのだと思います。
それだけ、歌や音は、人間の脳と感情に働きかける力は強いんですね。
そこにファタジーと現実が融合しているとも錯覚ができる精緻で美しい絵画的な映像。
そして、ファタジーでありえない話なのですが、誰しもが、そんなことがあったら楽しくて、面白い青春になっただろうな、と思えるストーリー設定が、青春を終えた大人はもちろんのこと、青春真っ只中の世代にも働きかける力が大きかったのだとも思えます。
近年、日本のアニメーション映画が頑張っていますが、アニメーションが文化として成熟してきたことと、技術の進歩も大きく影響をしていそうです。
そんなことも感じさせてくれる作品でした。
「この世界の片隅に」も素晴らしい作品でしたが、大大大ヒット中の「君の名は。」も大大大大ヒットするだけの仕上がりのアニメーション映画であることは間違いありません。
新海誠監督の映画館で観ることを前提にした計算されつくされたアニメーションは、感動を感じさせてくれることは間違いがありません。
あえてストーリーと状況設定の詳細は、この場では書きませんが、観終わった時に希望とみらいと安心感から生じる涙を味わうことができる作品です。
さて、実は、声を演じた方々も、力が入って演じていたようです。
意外な方々が声を演じているんですよね。
その辺りにも注目して楽しみに鑑賞をされるといいかもしれません。
新海誠監督の、他の作品も観てみたいと思ったのは私だけではないかもしれません。
「君の名は。」は、まだまだ映画館で上映されるようです。
ぜひ、映画館でご覧になられてください。
青春っていいな、と思えると思います。
青春を取り戻しに戻れますよ?