「海街diary」を観てきました。
実は、原作の漫画にやられた口です。
是枝監督も同世代で、同類項に入るのでしょうね。
やられてしまったのでしょう。
あのマンガを、監督は仕事と趣味と趣向を織り交ぜて、楽しみながら映像化してしまったのだと思います。
いやあ、やられました・・・
この映画、是枝監督の男目線がビシバシと感じられます。
のっけから、これかい?
と、男心をくすぐる絵でしたね。
えっ?と思いますね。
30代、40代は、やられてしまうかもしれません。
リリーフランキ―さんが、いい味を出していますが、是枝監督が男になって作品を撮っていたとインタビューに答えていたのも納得です。
リリーさんは、ちょっと出ですが、いい味を出されていますね。
ボソボソと話すおじさんぶりがいい感じです。
個人的には、初めてのデートは鎌倉でと思っていたのは、高校生の頃の淡い思い出ですが、そんな感情と相まって、この作品の世界に引き込まれました。
鎌倉という街そのものが大好きで、北鎌倉にお世話になっている方が住まわれているので、あの映像の世界にすぐに同調できる自分がいます。
そのために、思いっきり、感じることが強く入ってきましたね。
この作品、キャストから、是枝監督の遊び心が満載です。
綾瀬さん、長澤さん、夏帆さんの三兄弟なんてあるわけがないですよね。
そこに、ピュアーさを感じさせる広瀬さんが末っ子の妹というのもやられてしまいますね。
あとは、長澤さんが次女で、あの演出と、あの演技で正解という感じですね。
最初から度胆を抜かれて、あとは、いい感じに流れるようなのがいいですね。
綾瀬さんの、厚化粧で、慣れない抑えた表情もいい感じです。
夏帆さんは、原作とは異なり、アフロではありませんが、つかみどころがないのがいい感じです。
是枝監督が、いつまでも、この4姉妹を観ていたいと言っていたのが伝わる作品です。
というか、観たい4姉妹を撮ってしまったというのが正解ですね。
原作は、まだまだ話の続きがあり、続編もありかもと感じます。
海と浜辺と江ノ電、坂道、日本家屋と日本の食卓が満載のこの作品。
そこに人間の機微を織り交ぜた、なんとなく、あんな感じを感じさせてくれる作品です。
人間とはを表現しながら、人と人の関わりの様々な形を表現しています。
ぜひ、映画館でご覧になっていただきたい作品です。
「海街diary」は、映画も原作も素敵な作品ですよ。
おすすめの一本です。